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12月16日は紙の記念日

紙の記念日

12月16日が「紙の記念日」となったのは。、1875年(明治8年)12月16日に東京・王子の抄紙会社の工場で営業運転を開始したことが由来となっています。その抄紙会社というのは今年7月から発行された新札にもなった、実業家 渋沢栄一が大蔵紙幣寮から民間企業として独立させたもので、現在の王子製紙会社の前身です。ただこの抄紙会社が日本初の製紙会社というわけではなく、1872年に創立し1874年に創業を開始した有恒社が日本初の企業でした。その後株式会社に移行した後、王子製紙に吸収合併されたのでした。このように明治維新とともに文明開化が始まって、用紙産業も活発となりさまざまな西洋の近代技術が日本でも登場するようになりました。この製紙産業の発展によって、新聞や雑誌なども印刷されるようになり、爆発的に紙の需要も高まっていったのでした。その後、終戦後には紙の需要は更に拡大していくことになり、1970年以降には世界でも有数の紙の生産国となったのです。

現代ではエコの象徴として「再生紙」が使われるようになりリサイクルが求められていますが、実は紙のリサイクルは江戸時代から行われていて、江戸では再生紙が既に使われていたそうです。その再生紙は「浅草紙」といって、江戸のさまざまなゴミが集められた後に分別された紙ゴミを再利用して作られたモノなんです。紙ゴミなどの古紙を細かくしてから釜で煮てドロドロにし、冷やした後水気を切って板の上で叩いて平らにし、乾かして再生紙として利用していたようです。ビックリですね。

また再生紙を利用していることをアピールする企業も増えています。資源を再利用することはとても良いことではあるのですが、再生紙を作るためにはそれなりにコストがかかります。すでに染みこんでいるインクを落とすために大量の石油を使うことになり、その後インクを落とした紙を漂白したりすることもあります。インクを洗い流したり漂白したりする過程では汚水が発生しますので、汚水処理や汚水廃棄にもお金がかかります。トータルでみると再生紙を使うより実は新しい紙を使った方がコストが抑えられたりするようです。資源を有効に活用する、という観点がある一方でコスト面では企業としても悩ましい部分はありますね。「エコ」とはいったい何でしょうね?皆様はどう感じられるでしょうか。