家具、家電、照明、カーテン⋯「建物付帯物」の選び方
今回は、建物付帯物についてのお話です。
建物付帯物とは、家具や家電、照明、カーテンなど、建物に付属する設備のこと。この付帯工事だけでも家づくり計画全体の約2割前後の費用になりますので、よく理解しておいたほうが安心です!
まず、家電品は消費財として考えます。
大体の家電は10年程度使用すると交換時期となり、標準使用期限を超えて使用した場合、経年劣化による発火やけがなどにつながる恐れがあります。10年前後で壊れて修理に出そうとすると数万円かかったり、部品がもう入手できなかったりすることもあります。家電メーカーの方も、「家電は消耗品。型落ち(旧モデル)でも十分ですし、シンプルな機能の商品のほうが良いですよ」と言っていました。どうしてもというこだわりがなければ、シンプルな機能のものをできるだけ安く購入するほうが賢明です。
次に、カーテンについてです。カーテンは、部屋の雰囲気やイメージを左右する重要な役割を持っています。LDKや寝室、子ども部屋など、それぞれの空間に合った素材、用途(遮光・遮熱・遮音・ウォッシャブル・防災・UVカットなど)のものを選びましょう。カーテンも消耗品ですので、15~20年の間で交換時期となることが多いです。
照明器具については、実用性と遊び心を兼ねて「色の使い分け」をすることをお勧めします。たとえば、居間続きの和室の照明を蛍光色(白)と電球色(オレンジ)で切り替えられるようにしたり、リビング全体は電球色、リビング内のお子様のスタディスペースの上には蛍光色の照明を配置したりと、その場所や用途に合った照明を配置しましょう。スイッチで色や明るさを切り替えられる照明もあります。
住宅における家具としては主に、ベッド、ソファ、ダイニングテーブル、子どもの学習机があります。主寝室のベッドについてですが、お子様が小さいうちは家族で川の字になって寝るケースが多いようです。そのため、「布団の方が便利」という声も聞かれます。夫婦用のベッドは、お子様が1人で寝られるようになってから検討しても良いかもしれません。
また、ソファも必ず購入すべきものではない、ということを記しておきます。ソファがあるのにリビングの床に座り、ソファはただの背もたれになっている、というお家も少なくありません。お子様が小さいうちはソファはあえて置かない、もしくは家族全員で座れる座り心地の良いソファを選ぶことが大切です。
ダイニングテーブルは、多少余裕のある大きさが望ましいです。座り心地の良い椅子も重要。スペースが許せば丸テーブル、もしくは円形テーブルがおすすめです。角がないのでどこにでも座れて、空間にゆとりも生まれます。
学習机は、既製品の勉強机は必要ありません。机が必要であれば、木製カウンターを建築の際に現場で取り付け、本棚や収納も設置できればそれで充分です。
家具や家電、照明、カーテンなど、選ぶのは楽しいですし、こだわりたくなる部分でもあります。どのくらい使うか、いつまで使うか、どんなときに使うかなどを十分考慮しながら選びたいところです。